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2006年04月06日
「9条どうでしょう」が面白い!
久しぶりにメチャクチャ面白い本を読んだ。毎日新聞社から出た「9条どうでしょう」という、内田樹・小田嶋隆・町山智浩・平山克美という濃いめのメンバーが書いた憲法9条論だ。もともと小田嶋隆というコラムニストがすごく好きだったのだけど、まさかこんなスゲー本を出してくるとは思わなかった。
巷間を賑わせている改憲派や護憲派の論争には、いつも気味の悪い違和感がつきまとっていた。簡単に言ってしまうと、下品な扇動と小賢しい専門用語の羅列によって、あまりにも低レベルで硬直した論争になっていると感じるのだ。しかし、この本はまったく違う視点から日本の憲法を読み取り、俺たちがこの問題をどう考えればいいのか示唆している。
ここに執筆をしている4人の文章が信用できるのは、彼らが自分の考えに対しても常に疑問を投げ掛け、短絡的な結論にもちこんだりしないという真摯な態度をとっているからだ。「俺はこう思う。でも、それって正しいのか?」といった具合に、自分のアタマの中で反論に次ぐ反論が繰り返される。小田嶋隆の得意な「脳内対談」というヤツだが、こういう方法論で絞り出されてきた知恵は、単純に「自分は頭脳明晰で考えが正しい」などと思い込んでいるバカな評論家連中には真似のできないことだ。
評論家や政治家などの論説には出てこない、皮膚感覚で理解できるロジックと生活感覚によって研ぎ澄まされたコトバがこの本にはある。明快でわかりやすく、ユーモアや批評性にも富んでいて感動的でさえあるのだ。これこそがホンモノの知性ってやつで、人間の「知恵」とはいったいどういうモノなのかを教えてくれる。いやー本当に素晴らしい。久しぶりに「やられた〜!」って気分になった。コトバやロジックというものをもう一度信じてもいいかなって気にさせる一冊だった。
この時期にこういう内容の本を出すというのは、実に勇気がいることだ。しかし、彼らは飄々と火中の栗を拾いに行った。カッコいいなあ、これこそが「Rock」だ。閉塞した社会に対して、正面から突破をはかろうとする彼らの姿勢に拍手を送りたい。
憲法を変えるべきだと思っている人も、守りたいと思っている人も、今まで日本国憲法なんかに興味がなかった人も、ぜひこの本を読んでみるべきだ。というか、こんな面白い本、読まないともったいないよ。
投稿者 ef : 2006年04月06日 05:22
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コメント
早速Amazonで1-clickdしました。小田嶋氏のファンでもありますので。
投稿者 kikuchi : 2006年04月06日 23:38
kikuchiさん、読み終わったら、ぜひ感想を聞かせてくださいね。
もう何年も前になりますが、小田嶋隆さんの著作のWebサイトを出版社からの依頼で作成したことがあります。
私はその時に初めて彼の原稿をちゃんと読んだのですが、プロの物書きというのはこういう人のことをいうんだなあと感心しました。サッカーの趣味も私と近いところがあるし。
投稿者 ef : 2006年04月07日 21:17
内田樹氏のblogで出版されたのを知ってから、妙に気になってました。面子からして、刺激的な内容だとは思ってたんですが、そうですか、やはり面白いですか。帰国したらさっそく書店を覗いてみます。
投稿者 西村章 : 2006年04月08日 17:12
西村くん、カタールからのコメントどーもです。
私は内田樹さんの著作を読んだことがなかったのですが、blogは面白いですねえ。
投稿者 ef : 2006年04月10日 07:32
読了しました。
efさん、面白い本を紹介していただいて本当にありがとうございます。
小田嶋さんの章は相変わらず小田嶋節が痛快で期待に違わなかったです。
町山さんの章は「男子」としてこの感情は共感を覚えます。
平川さんのバブル期前夜からのメディア分析は瞠目すべきものがあります。
内田さんの章は近代日本人のメンタリティと憲法の関係でいまひとつ自分で理解できていなかった疑問を氷解させてくれました。
たしかに、これは必読書ですね、
投稿者 kikuchi : 2006年04月16日 17:38
kikuchiさん、感想をありがとうございました。
本書の著者たちは、一般にはものごとを斜に構えているようなイメージがあるようですが、私はこの本を読んで、逆にものすごく真っ当な人たちなんだなあという印象を受けました。
多くの人に読んでもらいたい本です。
投稿者 ef : 2006年04月19日 05:35
