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2009年07月07日

GLOBEのADC賞に異議がある

朝日新聞のGLOBEという折り込み新聞が、今年のADC(Tokyo Art Directors Club)賞に輝いたそうだ。このGLOBEのエディトリアルデザインだけど、本当にひどい。

横組みで写真や余白を大きく使ったGLOBEの紙面は、確かにバランスが取れていて美しい。しかし、いちばん肝心な可読性のレイアウトが悪い。段落ごとの視線の移動距離が大きいうえ、1行の長さは頻繁に変化するし、ヨコに組んだ文字組をツメ処理しているので、読みづらいことこの上ない。新聞に要求される「リーディングのリズム化」を阻害してしまうのだ。インターフェイスとしてのエディトリアルでは、とても及第点はつけられない。

ADC賞というのは会員の投票によって決まるという。今回の受賞で想像されるのは、現在のADたちは普段、よほど新聞や活字を読んでいないということだろう。だからパッと見の奇麗さや斬新さにしか興味が向かず、長文の読みやすさや理解しやすさなど、本当にその情報を必要としている人々のことなんか考えられないのだ。

現在の新聞の紙面デザインというのは完成度が高いので、それをどうやって現代的にリ・デザインし、新しい読者を捕まえるかを考えるべきなのに、すぐ安易にスクラップ&ビルドしようとするからこういうことになる。「Seven」の失敗で懲りろよ。こんなことをやっているから雑誌や新聞が衰退するのだ。

ADCが本当にダメで、デザインのことを理解していないなあというのは、彼らのWebサイトを見てみればよくわかる。

トップページはFlashのスプラッシュだし、サイトの中ではフレームを使っている。デザイン業界のWebサイトにありがちな典型的ダメサイトで、ユーザビリティやアクセシビリティ、SEOなどに対する配慮がこれっぽっちもない。Web標準の教科書から見たら完全に落第だ。

日本のデザイナーたちの最大の欠点はユーザビリティの欠如にある。ロジックではなく情緒でしかデザインを考えられないデザイナーが多すぎるのだ。ドナルド・ノーマンや、ヤコブ・ニールセンの本でも読んで、もう少し勉強しろといいたい。

投稿者 ef : 2009年07月07日 13:03

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