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2009年07月08日
「吾輩は猫である」をようやく読了
電車で外出するときは、iPhoneで青空文庫を読むことが多い。電子リーダーはヒラギノ明朝を入れた「SkyBook」が気に入っている。ここのところずっと車中では夏目漱石の「吾輩は猫である」を読んでいた。
「吾輩は猫である」は有名な割に、最後まで読了した人が少ないといわれている。俺も中学生の頃に最初の数十ページを読んで誤魔化していた。しかし今回改めて最後まで読んでみて、この小説の過激さに度肝を抜かれた。とんでもない小説だな、こりゃ。
基本的には猫の目を借りた文明批評なんだけど、後半はほとんど猫なんか出てこない。飼い主の苦沙弥先生と友人・知人の与太話が延々と続く。ナンセンスなギャグやちょっと笑えないくらいのブラックジョークも満載だし、皮肉や雑言や差別用語の羅列もものすごい。何ともアナーキーな会話の連続で、これが日本を代表する文学なのだとしたら、日本もあながち捨てたもんじゃないなあと思わされた。
しかし、その後の漱石の作品に共通する、人生に対する諦観のような視線はこの頃からはっきりとあり、それがまたたまらない魅力となっている。前にも書いたけど、やはり夏目漱石は大人になってから読んだ方が面白さがわかる。おそらくほとんどの人はこの小説を牧歌的なユーモア小説だと誤解していると思うので、とにかく最後まで読んでみてください。
投稿者 ef : 2009年07月08日 20:59
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